短編物語「鳥かごから出たおんなのこ」
今を生きていますか?
あなたは何のために生きているの?
命という時間が限られているとしたら
本当はどうしたいの?
自分のお腹に眠る声を聞いてみよう
誰もが明日はないかもしれない命を生きている
あなたも、わたしも。
だから「楽しく自由に今をめいっぱい生きる」を
世界中の人に伝えていく
「今」この瞬間を生きてほしい
「ひとりぼっちにならないで」
この世に生をうけた ひとりの女の子
少女は一生懸命、周りの期待に応え続けた
自分で自分を追い込んでいることに気づかぬまま…
周りの渦に囲まれて、私は小さくなってゆく
私の色が消えたとき、私の死を意味するでしょう
「一人ぼっちにならないで。
こっちにおいで、出ておいで!
あなたの炎消さないで!」
少女の明かりが揺らいでいる
「私とわたし」
寂しい時も笑っていた
悲しい時も笑っていた
苦しい時も笑っていた
辛い時も笑っていた
心配なんてされないように
いい子の「私」は笑い続けたの
泣いている「わたし」に気づかぬふりをして
こうして少女は壊れていった
「もうここから出たくない」
ある日 私は全てを失った
痛みなく眠ることも
食べ物を食べることも
外を自由に歩けることも
友達と笑い合うことも
陽射しも、風も、水も刺激になった
「当たり前でなかった全てのこと」
痛みと悲しみの日々
それでもね
病院のベッドの上で私は安心したの
「もう走らなくていい」ってね
「消えてしまおう」
頑張り続けて 疲れたの
動かず、感じず、ただ暗闇の中で
眠り続けることを選んだの
わたしの「時」は止まってしまったわ
傷つくことを避けるために
喜びも、楽しみも、感じる事を捨て
「消える」ことを待つだけの
そんな毎日を送ると決めた
悲しみに溺れ、絶望を知った少女
静かに瞳を閉じ
「あきらめ」の道を歩いていた
「カゴから出た少女」
ある日、まばゆい光を背に感じ振り返る
翼を広げた「わたし」がいた
「そう!わたしは鳥」
少女は自分を思い出し
怖くて描けなくなっていた絵を描きはじめたの
「わたしを生きたい」
「大空を舞う私にかえろう」
怖がりで弱虫の私を手放すの
もう私を傷つけない
覚悟と勇気の翼はちゃんと背にあった
カゴの外は見たことのない不思議な世界
わたしの描く、わたしの物語が始まるの
立ち上がって歩いていくわ
「夢中に歩いていけばいい」
たった一度きりの人生を
自分の足で歩こうよ
予想もつかない毎日をワクワクドキドキ歩けばいい
今からだって遅くない
主役の私を生きようよ
後悔しない毎日は
今を生きつづけることなんだ
常識と言う罠に縛られないで
自分のルールを作ればいい
夢中で歩くあなたの背に
まばゆい翼が動き出す
「時空をこえる旅」
自由の象徴を生きるケツァールの翼で
風を感じるの
炎を司る赤いライオンの魔法と夢に導かれて
雫のたてがみをなびかせたユニコーンにまたがり
時空をこえる旅に出る
見たことのない甘くて楽しい世界へ
私はわたしに還ってゆく
「大きな翼を持つ鳥だったのね」
ほんの少し手当てをします
ほんの少し泣き方を伝えます
ほんの少し怒り方を伝えます
ほんの少し笑い方を伝えます
ほんの少しあなたの正体を伝えます
後は自分を信じてみるの
あなたの傷は誇りとなり
あなたの痛みは優しさとなる
自分を守る大きな翼があったと気づくから
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