「ミーティアとおかあさん」
絵本
「ミーティアとおかあさん」
文・絵 ゆーたん
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「ママ、わたしをみて!」
「ママ、わたしをほめて!」
「ママ、わたしをだっこして!」
「ママ、わたしとあそんで!」
こねこのミーティアは
ママが だいすきです。
どうして きづいてくれないの?
そこに かざった はなは
ママを えがおにしたいからだよ
ミーティアは
ママがよろこぶことを
たくさん たくさん かんがえました。
どうして ことばをかけてくれないの?
「ママがだいすきだよ!」を
つたえたくて
ママのえを かいたんだよ
ミーティアは もっともっと
おりこうになろうと がんばりました
どうしてわらってくれないの?
ママのために
たくさんおてつだいしたんだよ
ミーティアはじぶんのことより
ママがよろこぶことばかり
かんがえるようになりました
どうしたら
ママはわたしを見ていてくれるの?
どうしたら
ママはわたしを知ろうとしてくれるの?
ミーティアは
さみしさで いっぱいになりました
「ありがとう
ママはあながだいすきよ」って
まいにち だきしめてほしかっただけ
「ありがとう
ママのたいせつなミーティア」
いつも わらっていてほしかった
「ありがとう。
すごいね!うれしいなぁ」
いつも なでてほしかった
いろんなことのできる おともだちより
おにいちゃんやおねえちゃんより
おとうとやいもうとより
「ミーティアがいちばん だいすきよ」って
いってほしかった
「わたしはママのせかいいちの
ヒーローになりたかったの!」
だってママがだいすきだから
ママのえがおをまもりたかったから
でも
ちいさいころの わたしは
ママのヒーローになれなかった
おおきくなっても
ママのヒーローなれないね
いろんなことを がんばってきたのに
とっても くやしい
とっても かなしい
でもね わたし やっとわかったの
ママのくれた「あい」と
わたしのほしかった「あい」が
ちがっていただけ
ママはわたしが
いきているだけで しあわせだったんだね
がんばらなくても
あいしてくれていたんだね
おしまい
翻訳したものは、こちらから
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